3、問題を作ろう!
3、「問題を作ろう」
「さぁ、問題を作ってみよう」
「ついにこのHOWTOページも本番って所ですね?」
「そうだね。個人的な意見になるかもしれないけど、問題を作るのはウミガメでも一番を争う楽しみといってもいいからね」
「へー そういうもんなんですか。 楽しみです」
「よし、じゃあとっとと始めよう。 ここで扱うのは問題作成の工程であり、コツなどは次に扱うから」
「はーい」
「とりあえず、元ネタになるものがないと何も始まらないから、はい。元ネタ」
あるところに双子の姉妹がいました。 しかし、不幸な事にこの双子は二人いっぺんに事故にあって死んでしまいます。 両親は痛く悲しみました。 そして悲しみに満ちたその町からは離れ、遠い街で暮らす事にしました。 そんなある日、奥さんが妊娠しました。 病院で検査を受けると双子である事が判明。 父「やった! きっと二人が生まれ変わってくるに違いない!」 父親はそう考えました。しかし母親はどうもそう思えませんでした。 しかぁし、生まれてきた子供はなんと女の子の双子。父親はすごく喜びました。 こうして、家族が元いた家にやってくると、なんと双子の子供がこう言いました。 「お父さん。私またあのブランコで遊びたいわ」 「私も早く人形と遊びたい!」 二人はこの家に来た事がないはずなのに!! それからも双子は生まれ変わりとしか思えない発言をし続けましたとさ。 ちゃんちゃん。 |
「とまぁそんな不思議なお話を問題にしていこう。元は鬼殺し100スレ目記念問題から」
「へー おめでとう御座います。誰かに何か言ってもらったりしたんですか?」
「orz」
「… 鬼殺しさん。後で私から何かあげますから立ってください。 どうやって問題作るんですか?」
「うん、有難う。俺戦うよ。いつの日かリングの上で拳を高く、高く掲げるよ」
「いいから早くしてください」
「う、ごめん。 じゃあまずは元ネタをよーく読んでみよう」
「読みました」
「よし、じゃあここで謎になるべき部分とはどこかわかるかな?」
「え? うーん。 ブランコ?」
「あほか! ブランコに乗るか否かの問題なんて駄問以外のなんでもない! 謎は一番いい所なんだから一番力を入れるんだ!」
「ううう… それじゃあやっぱり双子が生まれ変わっているところですか?」
「そうだ。それでいい。 それじゃあ問題文はどうなるかな?」
「えーと、『父親は二人の双子がいました。ある日家に帰ってみた所双子がブランコに向かって走っていきました。何故でしょう』」
「…うーん。意味不明。却下」
「うわっひどっ」
「ひどいじゃないよ。問題文が支離滅裂ってかそれただ単に『ブランコに乗りたかったから』でENDじゃないか」
「あ、それもそうですね」
「問題文は意味がわかりやすいように整理する。これは基本だよ」
「はーい」
「それじゃあ再チャレンジ。レッツラゴー」
「古いですそれ。 『ある所に父親と双子の姉妹がいました。 姉妹は父親の以前住んでいた家とは別の場所に住んでいて…」
「ストップ」
「はい?」
「長い。 それじゃ回答者の人たちが読んでいる内にだれる」
「ええっ!? そんなぁ、折角わかりやすいようにしたのにぃ」
「ふぅ、いいか? 問題文はなるべくシンプルに! そしてクリアーに! これを心に極めるんだ。さすれば道は開かれる」
「えー」
「そもそもこの問題文でそんな背景説明は要らないんだ。重要なのは、ブランコに駆け寄った一点。ここに重点を置いて作ってごらん」
「うーん。 『父親はブランコに向かっていった双子を見てとても喜んだ。 何故でしょう?』 …とかですか?」
「うん! それでOKだ! 一文なら誰にでも読んでもらえるし、要点をきっちり抑えているね!」
「やったー」
「問題の背景説明が必要なものもあるけど、それにしてもシンプルに。できれば全部で五行くらいで収めたいところだよ」
「はーい」
「じゃあこの問題文で出題した際のシミュレートをしてみようか。どういった質問が来ると思う?」
「えーと、まずは基本質問なので、オカますか、とかエロますかとか。後彼らは人間ですかとか」
「そうだね。 最初の質問への対処はよく考えておいた方がいいね じゃあ外堀はどうかかってくると思う?」
「うーん… 難しいなぁ」
「まだ素人さんには難しいかな? フッフッフッフ」
「うわっ いやな顔。 不細工な顔がより一層不細工に見えますよ」
「がーん。 まぁいいや。 この場合の外堀、つまり明かされなければならない真実は過去に何が起こったかだね」
「はい」
「そのための突破口になるのがブランコ。本スレで出題したときもブランコに絡むのが多かったかな」
「ふむふむ」
「空中ブランコかもーとか、ブランコは公園にあるのーとか。ブランコばっかり」
「確かにこの問題でとっかかれるのはブランコと双子って特徴だけですね」
「うん。その中でも双子は結構使い古されているから、皆ブランコで攻めるべきというのはよくわかっているのさ」
「それに途中で『双子は重要でない』っていっていますしね」
「ああ、そういうヒント・誘導は出題特訓のところでやろう。今はただ流れを勉強しようね」
「はーい」
「ブランコが自宅であるとわかると、場所・空間が特定できた。次は時間軸で物を考えていくようになる」
「ですね。この問題は細かいトリックやあっと言わせるような事実はなさそうですもんね」
「そうだね。そういった意味では一番シンプルで基本的な問題といえる。こういうのが基礎になって難しい問題はできていくんだ」
「あ、答えを当てていこうとしてる人がここら辺から出てくるんですね」
「そうそう、まぁウミガメ的には当然だけど、皆以前誰か死んだのではないかとどんどん推理してくるね。ここら辺は出題側も力を入れねば」
「答え出ましたよ」
「うん。ここで終了。じゃあ解説文の作り方に言ってみようか」
「はーい」
「解説文もまた、短くわかりやすくを心がけよう。 謎がすべて解けた! な場所だからこそ丁寧にね」
「原文そのままってのは駄目なんですか?」
「駄目。著作権の問題もあるし、自分で書きなさい」
「ちぇー」
「まぁそんなこんなで解説文はこうなるわけ」
実は男、以前に、双子の娘をまったく同時に事故で亡くしていた。 妻と二人悲しみに明け暮れたが、ある日妻が身ごもり生まれてきた子はなんと双子だった。 そして、以前の事故の悲しみから離れていた自宅に、また戻ってきたときに4歳程度になった二人が言ったのだ。 「わぁ、パパ。私早くあのブランコに乗りたいわ!」 「私は人形と一緒に遊びたい!」 二人が生まれてきてから、この家には一度も足を踏み入れていないはず。 じゃあ妻が教えたのか? しかし教えていないと言っている。という事は… 本当に二人は、まったく同時にまた双子として自分たちの元に帰ってきてくれたのだ!! ちなみにこの現象は彼女らが六歳になるまで続き、その後ぱったり止んだという。 |
「とまぁ、短くかつ、わかりやすくとなるとこうなるかな?」
「あ、父親が双子を生まれ変わりと信じてた部分とかが削られてますね」
「うん。解説には必要ないから。 最後のぱったりやんだという、ってのはまぁいわばおまけ程度のものだよ」
「なるほど。 極力使わないところを削り、わかりやすさと長さに気をつけるのですね?」
「そうだ! でもまだ慣れてない人は、問題文、解説文ともどもわかりやすさに気をつけるように! 長さは慣れれば短くなるから」
「ふむふむ」
「最初は今回取り扱ったようなシンプルな物を作って、友達とかとやるのもいいね」
「でも、凝ったのを作りたくなったらどうすればいいんですか?」
「それは次回コツをやっていくからそん時にまた」
「はーい。私もさっさと難しいの作ってみたいです」
「そうだね。でもいつまでも基本を忠実に! 独特の味はそれからという事で」
「はーい」
「それじゃあまた次回 ってあ、そーだ。さっき何かあげるっつってたよね。ちょーだい」
「あ、そうですね。じゃあこのヴィトンのバックをー」
「ワクワク」
「はい、上げたー お し ま い 」
「…帰ろうかな、家に。 こういったミスディレクションとかのコツはまた次回。それじゃまたー ノシ」